星屑少女の読書室

本と漫画と映画の感想

読書感想『シモン・ド・ベルジュはかく語りき』篠原美季

シモン・ド・ベルジュはかく語りき (講談社X文庫)

シモン・ド・ベルジュはかく語りき (講談社X文庫)

欧州妖異譚シリーズの外伝。まさか発売されているとは知らず、見た時はびっくりしました。イラストは、英国妖異譚、欧州妖異譚のイラストを担当されていたかわい千草先生!かわい先生のユウリたちをまた見れてうれしいଘ(੭ˊ꒳​ˋ)੭✧

書き下ろし中編と、過去いろんなところで出されたSSの詰め合わせでした。

 

 

🌟「黄色い館の住人」(書き下ろし中編)

⇨横浜の古い洋館を舞台にした幽霊騒動のお話。シモン、ユウリ、アシュレイ、お馴染みの3人が絡んでくれてうれしかった〜!やっぱりこの3人がいなきゃ始まらない。特にシモンとアシュレイが俗世的に超人すぎるから、ユウリの霊的超人さが際立っておもしろいんですよね。

今回初出演の遠野さんも良いキャラだったので、また出てきてほしいな。あとがきを読んだところ、篠原先生が以前真葛焼の取材をした際にご縁のあった実在する社長さんだとか。遠野さんの溌剌さがこちらにも伝わってきて、読んでいて楽しかったな〜。自分の願望を自覚しながら楽しんで仕事をしている人って魅力的。世界初のクリスマスカードという骨董品も知らなかったから、知識としておもしろかった!超お金持ちのシモンが歴史的建造物を賃貸として買い取ったり、調度品を揃えていく場面も、非現実的で楽しかったな〜。和洋の絡み合う不思議さが横浜とよく合っていたので、読んでいて心地良かったです。

 

 

🌟「ロワールの羊は二乗の夢を見る」(『非時宮の番人』HP用SS)

🌟「横濱ラプソディ」(『非時宮の番人』初回投げ込み用SS)

🌟「修行場の異邦人」(『ハロウィン・メイズ』HP用SS)

🌟「シモン・ド・ベルジュの人には言えない秘密の事情」(『万華鏡位相』HP用SS)

⇨SS(ショートショート)なので、どれも短いお話。妖異譚シリーズを読んだのはだいぶ前なのでほとんど忘れていたけど、十二支の根付けと万華鏡の話、そういえばあったな〜と懐かしい気持ちに。オニールやオスカー、ナタリーなど、大好きな同級生たちにも再会できて幸せでした。また妖異譚シリーズ読み返したいな〜。再読したら、このブログに感想を書くぞ(*´꒳`*)

 

 

感想『完全復刻版 CLAMP描きおろしクロウカードセット』『完全復刻版 クロウカードフォーチュンブック』

完全復刻版 CLAMP描きおろしクロウカードセット (講談社キャラクターズA)

完全復刻版 CLAMP描きおろしクロウカードセット (講談社キャラクターズA)

 

カードキャプターさくら クリアカード編16巻(特装版)』付録のトランプカードをオラクルカードみたいに引いてみたら楽しかったので、なかよし60周年記念で発売されたクロウカードの復刻版をゲットしました!わーい!!(ㆁᴗㆁ✿)✧

 

解説書も買った✧

 

完全復刻版 クロウカードフォーチュンブック (KCデラックス)

完全復刻版 クロウカードフォーチュンブック (KCデラックス)

 

何回か引いたけど普通に実践で使えるので、これからたくさんインスピレーションをもらって仲良くしていこうと思います(ㆁᴗㆁ✿)

 

漫画感想『カードキャプターさくら クリアカード編(16)』CRAMP

クリアカード編完結記念BIGトランプ&合皮収納ケース付き カードキャプターさくら クリアカード編(16)特装版 (講談社キャラクターズA)

クリアカード編完結記念BIGトランプ&合皮収納ケース付き カードキャプターさくら クリアカード編(16)特装版 (講談社キャラクターズA)

 

クリアカード編完結おめでとうございます〜🌸👏

発売日がさくらちゃんの誕生日4月1日なこともアツい最終巻。発売当日に本屋さんで特装版を買うことができました!うれしい〜(੭ु´͈ ᐜ `͈)੭ु♡

運良く次の日が休みだったので、サクサク読了。

カードキャプターさくら』ってクロウカード編からそうだったけど、伏線が張られた後は謎を謎のままにして最後まで引っ張るので、全部の伏線が回収される最終巻を読むのが一番楽しい気がします。ただ、私は長期記憶がザルなので伏線をまったく覚えておらず、「……???(*´꒳`*)」という笑顔で雰囲気読みしましたが笑。

 

とりあえず、海渡を取り戻せて良かったね、秋穂ちゃん!ていう。

私は、秋穂と海渡の恋愛感情を、秋穂→→→→→→→→←海渡くらいに思っていたので、ラストの海渡のセリフにファッ!!?ってなった〜!普通にびっくりした。ちゃんと秋穂ちゃんのこと好きなの、海渡!!イイネ!!

 

事態が収束した後の秋穂ちゃんも良かったな〜。珍しい魔法本の蒐集や修繕、現在司書の仕事をしている身としてはめちゃくちゃ共感。本に関わるお仕事いいよね。楽しいよね。

 

付録のBIGトランプは、思いつきでオラクルカードのように引いてみたら楽しかったので、可愛いピンクの合皮収納ケースと一緒に、我が家の占いカードコーナーにしまいました。

 

クリアカード編も楽しかったけど、さくらちゃんと小狼が結婚するまで、ううん、二人の子ども編とか、その後もぜひ続きを描いてもらえたらいいな〜。

いろいろと妄想をふくらませつつ。

おもしろかった〜(*´꒳`*)♡

 

 

読書感想『エミリときどきマーメイド2 深海の黒い影』リズ・ケスラー

エミリときどきマーメイド2 深海の黒い影

『エミリときどきマーメイド2 深海の黒い影』(原作『Emily Windsnap and the Monster from the Deep』)

リズ・ケスラー著

田中亜希子訳

カタノトモコ絵

2021年9月発行

 

いじわるなマンディとは1巻で縁がなくなったと思っていたけど、まさかの再登場。いや〜〜読みたくない〜〜〜!って思ったけど、読み終わった後は「二人とも仲直りできて良かったねえ…」とほっこりしていました笑。

ネガティブな感情を、愛とゆるしで浄化させていくお話。読めてよかったです。

 

マンディの独白を読んでいると、つくづく他者に責任を押しつけるのって良くないよな〜と思います。でも、心が被害者意識でいっぱいになるとついやっちゃう時が多々あって、マンディを通して反省しきりでした。

マンディの気づきと愛情が起こす奇跡は、読んでいる人の心も軽くしてくれるように思います。ラストのマンディの笑顔の可愛さったら! うれしくなっちゃいました。

 

エミリとショナが大暴れするクラーケンに向かって真摯に祈る場面では、 知人から「悲しいことが過去に起きた場所でも、世界中の祈りが届いている場所は、エネルギー的にきれいなんだよ」と教えてもらったことを思い出しました。心からの祈りって、ちゃんと届くんですよね。祈りの大切さが描かれているのも、この本素敵だなって思ったポイントのひとつ。

エミリは、人間界だけでなく、人魚界にも新しい息吹を吹き込む存在として、人魚と人間のハーフとしてこの世に生まれたのかな、なんて想像するのも楽しかったです。

 

原作は9巻まで出ているそうだけど、日本ではこの2巻で止まったまま。同じ装丁で続きを出してほしいな〜。興味のある方はぜひ。

 

 

読書感想『エミリときどきマーメイド1』リズ・ケスラー

エミリときどきマーメイド

『エミリときどきマーメイド』(原作『The Tail of Emily Windsnap』
リズ・ケスラー著
田中亜希子訳
カタノトモコ絵
2021年3月発行
 
人魚に惹かれて即買いした本。
海に行かなくても、本からマーメイドのエッセンスを感じられるのはうれしい。
 
原作は現在9作まで出ているイギリスの大人気シリーズ。
日本では2004年にポプラ社から『エミリーのしっぽ』(矢羽野薫訳)として出版されたのが最初だったみたい。2004年出版のタイトルは直訳で、表紙も少し大人な感じでシンプル。今作はタイトルも装丁も翻訳も一新されていたと知ったときは、そんな前に出版されていたんだ!とびっくりしました。内容も今風で楽しかった!
 
初めてエミリが人魚になって海の中を泳ぐ場面は、海の中が輝いているようで気持ちよさそうだったな〜。ショナは可愛いし、エミリとショナが親友になってくれてうれしい。
 
話が進んでいくと、エミリは人魚を束ねる海の王ネプチューンと対峙することになるのだけど、人間に裏切られたことのあるネプチューンは人間が大嫌いで話を聞こうとしない。でも、両親や親友を思いやる種族を超えたエミリの愛を聞き、ネプチューン自身の傷ついた心がほぐれ、ハッピーエンドを迎える。
愛情のこもった思いやりの心に触れると、傷ついた人の心も癒されるんだよね、と読んでいる私自身の心もあったかくなって、気持ちの良い読書体験でした。
私もエミリのように愛情を真ん中において、周りの人たちと日々を楽しく創造していきたいなと改めて思ったり。
 
作中にはムーンレディという、瞑想やタロットに精通するスピリチュアルな女性が出てくるのだけど、作中に出てくるカードや読み解き方が、著者さんタロットをわかってる人だ〜とニヤリ。カードって自分の心を深掘りしたり、迷いを明確にしてくれるツール。それが物語にサラリと組み込まれていてうれしかった。
 
新装版のおかげでこの本を手に取れたので、出版に関わった皆様ありがとうございました。
世界中で人気になるのもわかるし、日本版は可愛いイラストがたくさん散りばめられていたのもあり楽しかったです。
 
 

漫画感想『カーニヴァル』全28巻 御巫桃也

読み終わった~!
新刊を買うだけ買って、長らく本棚で寝かしつけ熟成させてきた『カーニヴァル』を無事読了。読み終わるまでに数年もかかってしまったのは、好きな世界観だから読み終わるのが嫌すぎて、超スローペースで読んだからだった。
 
手に取ったきっかけは、書店のアニメ化記念コーナー。華があってキラキラした絵にピンときてレジへ直行。ユニークなストーリーと設定、一風変わったキャラクターたちの名前に、作者の自由な感性を感じて好きになりました。一目惚れに近い感覚だった。『カーニヴァル』を読んでいると、私自身の心も自由になっていける感覚になり、それがたまらなく心地よかった。(余談だけど、アニメ化は2013年春。ということは、読み終わるまで10年くらいかけたってこと……やばい笑)
 
黒髪ツンツンクール男子好きだった私にドストライクの花礫。花礫が出てくるたび「イケメンだわ~」「ツンデレ可愛いわ~」「付き合いたいわ~」などなど、内心の欲望をダダ洩れさせながら読んでいた時間、楽しかったな。無事完結まで見届けることができて幸せ。
 
前半は花礫一筋だったけど、キャラが深堀りされていくたびに好きキャラが増えていった。燈先生と花礫の組み合わせは最高でした!
24巻の表紙の眼鏡なし平門さんが好みで、24巻から急に好きになったり(笑)。
ツクモちゃん、イヴァ、キイチなどなど、輪(サーカス)の女の子たちも美女ぞろいで大好き。イヴァ姉さんとか、宝石キラキラでうっつくしいよねぇぇぇぇぇぇ!(大声)
願わくば、私も国家防衛機関「輪(サーカス)」の研究員として配属し、夢女子ライフを楽しみたいものだ。花礫が本命。燈先生や若い頃の平門さんもいい。ツクモちゃんとお友達になってキャッキャもしたい(ダダ漏れる欲望)。
 
話が地球規模になったあたりから、より面白くなってワクワクしました。シリーズ当初から无と花礫の異分子的存在が不思議でしょうがなかったけど、すべてがつながっていたんだとわかった時はなるほどな〜と。花礫の生まれた経緯がめちゃくちゃ複雑だから、花礫の両親についてはなんとも言えないけど、无や療師には戻ってきてほしいなと思う。新たな始まりを描く最終回で、終わり方も素敵でした。
御巫先生、素敵な作品をありがとうございました♡